セインツの紹介
Boss
- 名前 BOSS
- 役割: 用心棒
- 目標: 誰の指図も受けずに生きること
Bossはクルーをつなぎとめるセインツの中核にして、血の気の多い究極の殺戮マシンだ。傲慢で自信に満ちていて、指図されるのを好まない。プレイヤーはBossの一挙一動を操りながら、“セルフメイド”となって新たなセインツの結成を目指す。
声
ボイス1 ボイス2 ボイス3 ボイス4 ボイス5 ボイス6 ボイス7 ボイス8バックストーリー:
プレイヤーが自由にキャラクターを作り上げられるように、Bossのバックストーリーは意図的に詳細を省いてある。以下は、設定にある数少ない背景情報である。
大学を終えたばかり(専攻科目、卒業の有無など不明)で、学生ローンによる多額の借金を抱えてサント・イレソに流れてきた。そこでルームメイトに出会い、地元の裏社会で雑用をこなしながら、どうにか家賃を稼ぐ。その日暮らしともいえる、ゆとりのない生活だ。
やがて、マーシャル防衛産業の“自警団”的な警護隊で働き口を見つける。刺激的な仕事ではないが、給料は悪くない。しかも、仕事内容はBossの得意分野――つまり、殺人や暴力行為や無残な物的損害である。とは言え、Bossは巨大な組織の一員におさまる性質(たち)ではない。
暴力を厭わないにもかかわらず、ルームメイトに対しては非常に誠実であり、愛情を持って接する。リスクに対する判断力はまったく持っていない。
度を超えた、向こう見ずなことを企てる(または引き起こす)ことが多く、その危険性を顧みることもないが、自分の中ではそれが合理的だと思っている。シンプルに的確に終わらせるというようなことに興味を持たず、圧倒的な暴力と必要以上の混乱を用いて、身も心も命も燃やしたがる。
言い換えれば、“セインツ”らしいともいえるだろう…
おもしろ情報:
• 爽快なまでに適当
• 頑固、ひねくれ者。やるなと言われるとやりたがる。
• 間違っていることが多いが、いつも確信に満ちている
• 学生ローンを返済している
• 普通の人がリスクと見なす、危険で“ヤバそう”なものを抵抗なく合理的なものとして受け入れる。
• ルームメイトに対して愛情と誠実さを持って接する
ケビン
- 名前 ケビン
- 役割: 人脈を持つ男
- 目標: 友達とクルーを大切にする
スリルを追い求める、パーティー上手で音楽好きなセインツの宣伝係兼フィクサー。この悪名高いサント・イレソDJは、街中にコネを持っている。必要なものがあれば、その知り合いの知り合いを頼れるだろう。人が好きで、友達には義理堅く、友達のためなら何でもする。料理の腕も抜群。また、アイドルズとつながりを持ち、犠牲を払うのを厭わない。
バックストーリー:
実の両親のことを知らず、里親から里親へと渡り歩く。養子に迎えられようと必死だった幼少時代から、他人を喜ばせなければという強迫観念を抱くようになる。料理やDJをこよなく愛するのは、その延長といえる。いわば、他人を喜ばせることを自分の存在意義としているのだ。家族のいない環境で育ったケビンは、大人となってから友達との関係に慰めを見いだしている。
駆け出しのDJだった頃、ケビンはアイドルズに加わった。当時、アングラ的な存在として、アイドルズはパーティシーンで影響力を広げつつあった。ケビンは、そこに自分の居場所を見いだしたのだ。人々から注目されるのを感じた。里親制度で育ったケビンは、アイドルズのイデオロギーにも破壊活動にも魅力を感じている。ケビンは、アイドルズが人々のために活動していると心から信じているのだ。
最近、ケビンはアイドルズと共にサント・イレソへ戻ってきた。アイドルズに対する忠誠は揺るがないが、アイドルズの大半がコミューンに住む一方でザ・コレクティブが豪華なヨットで暮らすことを知っているケビンは、そうせずに友達と低家賃のアパートに住むことを選んだ。アイドルズか友達――どちらかを選ぶようにアイドルズから迫られて、ケビンはようやく忠誠を誓うべき家族が誰なのかを知る。
おもしろ情報:
• 好きなこと: スリルを感じるもの、大騒ぎ、音楽、料理
• 友達思い、喜ばせたがり屋、面倒見が良い。飲み過ぎたとき、脱水症状にならないように気にかけてくれる
• 汎性欲主義者、ポリアモリー(本人いわく、人の心に惹かれるのだという)
• 健康オタク。いつも運動をして、身体を鍛えている。シャツを着たがらない
• さまざまな場所に知り合いがいる。あだ名で呼ぶことが多い。“ピザ・デーヴ”、“経理のミニー”、“別のボブ”など
• あらゆることに参加したがり。アクティビティや社会的交流においてFOMO(取り残されることへの恐れ)に悩まされる
ニーナ
- 名前 ニーナ
- 役割: ドライバー
- 目標: 夢を叶えるために必要な金と地位を勝ち取ること
業界トップクラスの腕を持つ、セインツの“逃走ドライバー”。ロス・パンテロスと長年の付き合いがある。生粋の車好きであり、車のことなら隅から隅まで知っている。また、車以外にも芸術をこよなく愛している。エンジン修理や彫像づくり、さらには密輸品の輸送など、手を汚すことに天賦の才を持つ。いかなる時も冷静さを失わず、窮地では非常に頼りになる。
バックストーリー:
15歳で母を癌で亡くし、父に育てられる。両親はメカニック。車好きのニーナは、二人の跡を継ぐつもりでいたが、両親は彼女にアメリカの大学へ進学することを望んだ。父は工学を学ぶことを、母は心に従って芸術を学ぶことを求めた。ニーナは亡くなった母の助言に従った。
人類学と美術史の学位を取得したあと、新卒者を採用する博物館に手当たり次第に応募した。しかし、収穫はなかった。有給のインターンシップは、どれも身内びいきのコネによって埋まっていたからだ。結局、サント・イレソ博物館で無給のインターンシップを受けることに。しかし、タダ働きに耐えられず、1ヵ月後に辞める。
夢をあきらめて帰郷するつもりはなかったニーナは、生活費を稼ぐためにメカニックとなった。そこで初めてパンテロスと接触する。パンテロスとの仲がこじれると、彼らと一切関係を断ち、ルームメイトたちの犯罪的企てに加わる。ルームメイトたちとなら、自分の取り分が増えるだけではなく、しかるべき尊敬を得られる。そして、必要な金と地位を得たとき、ニーナはようやく自分の心に従えるのである。
おもしろ情報:
• 好きなもの: 芸術、車、歴史、サント・イレソの伝承、ランチェラ音楽、タコス、ピーナツ・バター・サンドイッチ
• 機械的な問題を解決するときや、車のボディペイントをデザインするときなど、考えをまとめるときにスケッチすることが多い
• メソアメリカの芸術文化に強い関心を持つ
• 一番大切なお宝は、一から作り直した車
イーライ
- 名前 イーライ
- 役割: 計画者
- 目標: 帝国を築き上げること
チンピラ集団を大組織に変える方法を知る、セインツにおける長期戦略の計画者。ビジネス戦略に長け、帝国を築き上げることを固く決心している。起業家として財を成すべくサント・イレソにやってきたが、思わぬことに裏社会の帝国を立ち上げることに…。
バックストーリー:
移民二世のアメリカ人としてアメリカ中西部で生まれる。両親は、1980年代半ばに学生ビザで渡米したナイジェリア人。働き者で高い志を持った親(母は生化学者、父は経済学者)に育てられたイーライは、成功を切に望んでいる。ただし、誰かが敷いたレールを歩くのではなく、自分流で道を切り拓きたいのだ。“シャーク・タンクの教義”とTED Talksを人生の指針としている。
大学在学中に働いて(また、血漿を売って)貯めたお金をかき集め、イーライは必要条件とする“広大な都市環境”と“安い不動産価格”を持ち合わせたサント・イレソに移り住んだ。この街の不動産で大もうけできると信じているが、現在、複数の融資を含む、全財産で小規模の不動産投資をおこなっているが、予想していたほどの利益を生み出せていない。
イーライはルームメイトたちが大好きで、一緒に事業を始めることを夢見ていた。その事業というのが、裏社会の帝国になろうとは思いもしなかったであろうが、こうなってしまったら仕方ない。やることは同じだ。(自らの選択により)戦闘経験はなくても、経営学の学位と副専攻科目として選んだマーケティングの知識を駆使して、裏社会の帝国を築き上げるつもりだ
おもしろ情報:
• 好きなこと: ライフハック、生産性、TED Talks、モチベーション・スピーカー
• 皮肉ではなく、カントリーミュージックを好む
• オシャレ好き。ちょうネクタイを愛用する
• 常に投資をして、事業のことを考えている。実際に争うより敵対的買収を好む
スニッカードゥードゥル
- 名前: スニッカードゥードゥル
- 役割: ネコ
- 目標: 人間をだましてエサとすみかを得る(目標達成済み)
セインツの非公認マスコットにして最愛のペット。
バックストーリー:
サント・イレソの貧しい地域にあるトレーラーの下で産まれる。厳密に言えば野良だった母ネコは、人間の近くで暮らす方が子どもをより健康に育てられることを知っていた。母は飼いネコではなかったが、スニッカードゥードゥルとそのきょうだいは人間に接してエサをもらいながら育った。
トレーラーの所有者が引っ越したことで見捨てられたスニッカードゥードゥルは、青年期をサント・イレソの路上で過ごし、ネズミや鳥、そして人間からの施しで食い繋いだ。コヨーテがうろつく市外へ踏み出すほと愚かではなく、さまざまな野良ネコの群れのリーダーを次々と倒していき、やがてサント・イレソで彼女に立ち向かう者はいなくなった。
自分の力量を示し、誰からも指図されない地位を得たスニッカードゥードゥルは、隠居して飼いネコとして悠々自適に暮らすことを決意した。手際よく人間たちを値踏みし、ケビンが最も信頼できる“エサの提供者”であることを見いだした。(実際、2週目には悲しげにニャーと鳴かずとも、ケビンは“よく見かける野良ネコ”のためにエサを用意していた)
ニーナがスニッカードゥードゥルを家の中で飼うことを呼びかけ始めると、彼女はその成り行きを見守った。アパートで過ごした初めての夜、ケビンはスニッカードゥードゥル・クッキーを焼いていた。それよりひどい名前をつけられるの避けるために、彼女は承諾のひと鳴きをあげた。
現在、彼女は理想どおりの生活を送っている――人間からエサをもらい、気晴らしに狩りをし、感謝のしるしとして手付かずのネズミや鳥を人間のために残す。時折、成り上がりの野良ネコを成敗することもある。もちろん、ただの娯楽として。これらの趣味で、彼女はいずれ起こりうる戦い(“飼い主”に危害を加えようする者たち)に備えて、己の技と爪を研ぎ澄ませている。
4人の“飼い主”を守りたがる気持ちは、実用的な理由に根ざしている。また一から別の“飼い主”をだますのは面倒で、ケビンのように鶏レバーを作ってくれる者がいないかもしれないからだ。しかし、心の中では、それだけではないことをスニッカードゥードゥルは知っている。“飼い主”は、お互いや彼女を大切にする良い人間たちだ。決して引っ越して見捨てるようなことはしない。だから、その見返りとして、スニッカードゥードゥルは“飼い主”に忠実なのだ。トップを目指す殺戮マシンであっても、友達思いでいられるはず。ある意味では、セインツのネコとはそういうものだ。
おもしろ情報:
• ニャー
• シャー
• ゴロゴロ…